af Magazine
〜旭硝子財団 地球環境マガジン〜
世界のGDP超える「年間125兆ドル」──生態経済学の第一人者に聞く「生態系」の価値
Shutterstock / Jorm Sangsorn
"現代の経済システムのなかで、これまで何百万年もの長い時間をかけて培われてきた地球の生態系は脅かされつつある──"
このことにいち早く着目したのは、「生態経済学」という新しい学術分野を創出し、持続可能な社会の実現に向けた政策提言を行っている、ロバート・コスタンザ教授だ。
教授が2014年に発表した研究成果によると、全世界における生態系サービス(生態系から社会が得られる恵み)の価値は、年間125兆ドル(2007年の米ドル価値換算)にものぼるという。
"成長重視"の現代社会で見過ごされてきた生態系サービスの価値に目を向け、ウェルビーイングな社会を実現するにはどうすればいいのか。独自の研究結果や長年の活動から導き出した解決策について、コスタンザ教授に聞いた。
私たちの生活は、自然界の恵みを受けて成り立っている